栗より甘い「くりまさる」
 今回は「くりまさる」を作っている伊藤さんを訪ねた。みなさんは「くりまさる」がなんだかご存知だろうか?阿知須町の代表的な農産物にもなっているかぼちゃのことだ。栗より糖度が高いということでその名前がついたようだ。このかぼちゃ、甘さもさることながら肉厚で煮てもくずれにくいと評判。市場からも「早く出荷してほしい」と言われるほどの人気者なのである。その人気の秘密は、伊藤さんをはじめとするかぼちゃを作るみなさん(路地野菜部会)が、その手間隙を惜しまず注ぐかぼちゃへの愛情と、みんなで同じ品質のものを作ろうとする団結力にある。


伊藤貞夫さんと豊子さん


こんなに肉厚


もうすぐ収穫 (傷がつかないように
実の下にはマットが敷いてある)


かぼちゃ1玉1玉に栄養が行き届くように
 伊藤さんの畑は20a。800本以上のツルが植えてあり、2トンのかぼちゃがとれる。くりまさるの茎は太く濃い緑色の葉が特徴。その隙間からかぼちゃがゴロンと見えた。そのかぼちゃの下には受け皿のようなマットが敷いてあった。これはソフトボール大になったとき下に敷く。玉が傷つかないようにするためだ。また、1つ1つを大きくするために、1本の親ヅルから子ヅル2本〜3本、4〜5個の玉しかつけさせない。15枚目の葉の先に1個、いい玉になるかどうか見極めていらない花は落としていくのだ。
どれがいい花かわかるんですか?と聞くと「今までの経験でよく見たら判断できるよ」と自信をもって伊藤さんは答えてくれた。大きな実にするため、栄養が十分かぼちゃの玉に行くように作業してやるのだ。「くりまさるは、普通のかぼちゃの3倍も手間がかかるんよ」という伊藤さんの言葉にも納得がいく。
見渡す限りのかぼちゃ畑

一つ一つていねいに育てたかぼちゃはまさに「箱入り娘」
 …さかのぼること5年前。新しい品種を選定するにあたり「他の産地にないものを作ろう」ということで、くりまさるを選んだところから始まった。阿知須の土がこのかぼちゃと相性もよく、肉厚で甘みのあるかぼちゃがとれる。土はかわいがればかわいがるほどいいものができるそうで、「味には自信があるね。部会のみんなが同じもの(一定のいいレベルのもの)を出せるようにと一人一人が頑張っているしね。」と頼もしい言葉を頂いた。そのかぼちゃ、出荷するのにもひと手間かかる。かぼちゃのヘタ(茎のやわらかい部分)をスプーンで取り除き、はさみで切る。やわらかいと腐りやすいし、早く茎を乾かせる意味もある。見栄えもキレイに整えたら7日〜10日ほど寝かせる。この間に更に糖度が増すそうだ。そしていよいよ出荷というときに箱に詰める前に一つ一つタオルでキレイに磨いてやる。各農家で責任を持って箱詰めしている。その箱には「箱入り娘」と書いてある。大事に大事に育てて出荷するかぼちゃはまさに「箱入り娘」と言えるだろう。


茎の柔らかい部分を取り除いて乾かすとこうなる


箱入り娘はこの箱が目印


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